現役人事のホンネblog

現役人事のソメゆりです。大手から中小企業の人事を経験し、新卒中途の面接人数は3000人以上。 人事の裏側や採用ノウハウなどをゆるゆると書いていきます。

【現役人事が秘密を暴露】面接攻略法

こんにちは。
大手、中小企業に在籍し、累計3000人以上の面接をしてきたソメゆりです。

突然ですが、あなたは採用面接で合格する自信がありますか?
相当な自信家は別として、答えは「自信はない」ですよね。

自信がない理由は、
・面接の経験が少ない
・人前で緊張してしまう
・業界研究が十分かどうか分からない
・履歴書がちゃんと書けているか分からない
上記に当てはまる方は是非続きを読んでください。

はっきり申し上げますね。
その要素、合否に関係ありません。


こちらの調査を見てください。

どの職種でも「第一印象」が重視されているということが分かりますね。

つまり、重要なのは「第一印象」。
その第一印象を決める「面接の前半戦に勝てるか」が合格の鍵となります。


実は面接にも、スポーツ試合同様、前半後半があるんです。
前半は、第一印象を見られる時間
後半は、人間性、スキル、志向性を見られる時間となります。

例えば、以下の2名がその場にいたとして、どちらから話を聞いてみたいと思いますか?

極端な例ではありますが、やはり右の方から話を聞きたいですよね。

ネットにある記事では、面接対策や業界研究、志望動機の書き方とかありますが、そこは面接の後半で必要です。
まず知るべきは、

「面接は第一印象が勝負」ということ

ちなみに第一印象って会ってから何分くらいかご存知ですか?
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンによれば、第一印象は3~5秒で決まるとされています。
そしてこのメラビアンの法則を知れば、第一印象を良くする方法が分かるのです。

メラビアンの法則
1971年にアメリカの心理学者アルバート・メラビアンが提唱した概念で、話し手が聞き手に与える影響を、研究と実験に基づいて数値化したものです。別名「3Vの法則」や「7・38・55ルール」と呼ばれる事もあります。具体的には、話し手が聞き手に与える影響は「言語情報」「聴覚情報」「視覚情報」の3つから構成され、それぞれの情報の影響力は以下の割合であるというものです。
言語情報(Verbal)…7%
聴覚情報(Vocal)…38%
視覚情報(Visual)…55%

 良い印象は目と耳から入る情報でつくられると覚えてください。

優先度を示すと、
高:視覚情報(見た目、表情や目線、態度や仕草)
中:聴覚情報(声のトーンや大きさ、話し方や話す速さ)
低:言語情報(言葉の意味合い、話の内容)
となります。

つまり、
第一印象が決まる「面接の前半戦を勝負できるかが重要」ということです。

では、面接の前半戦を詳しく解説していきます。
前半戦の流れは、
受付➡挨拶➡着席➡アイスブレイク➡自己紹介(自己PR)
ここまでが前半戦です。

前半戦は実質5~10分程度です。
もし、第一印象が悪かった場合、後半で巻き返すのは相当難しいです。

何故後半で巻き返すのが難しいのか?
その理由を認知バイアスで解説していきます。


認知バイアス(にんちバイアス、英: cognitive bias)
認知心理学社会心理学での様々な観察者効果の一種であり、非常に基本的な統計学的な誤り、社会的帰属の誤り、記憶の誤り(虚偽記憶)など人間が犯しやすい問題である。また、これが動因となって虚偽に係る様々なパーソナリティ障害に付随するため、謬想ないし妄想などを内包する外延的概念に該当する。転じて認知バイアスは、事例証拠や法的証拠の信頼性を大きく歪める。(Wikipedia)

簡単に言うと、人って先入観で判断してしちゃうよね。ってことです。
 
面接では本来、できるだけ客観的な評価が必要とされますが、採用担当者も人間です。自分の好きなタイプを高く評価してしまうバイアスがかかり、不公平な判断をしてしまうことがあるのです。

つまり、
印象が良い人は、悪い人と比較して評価が高くなります。そして印象が良いため、話す内容も良いのではないかという先入観が入り込み、心理的なバイアスがかかってしまうのです。

では、第一印象を良くするための具体的な方法について解説していきます。

①「見た目」を良くする


見た目、ちゃんと意識していますか?
自己紹介、自己PRの内容や志望動機に力を入れて、見た目を疎かにしている方、残念ながら順番が違います!身なりは第一優先に考えてくださいね。

●見た目の悪い例
・靴が汚れている
・シャツやジャケットにシミやシワがある
・肩にフケや埃がある
・髪がさっぱりしていない、目が隠れている
・無精ヒゲ
あなたがこれまで会った方で第一印象が悪かった人を思い浮かべてみると良いでしょう。

②「話し方」を良くする


面接では、自己紹介や自己PRがあります。
その時に、声のトーンや大きさ、話し方や話す速さに気を遣っている人はどれだけいるでしょうか?
話すことに集中しすぎて、つい早口になったり、自分に自信がなくて声が小さくなったりする方は要注意です。
 
もし自分が面接官だったら採用したいと思うか?
と、逆の立場になって考えてみると良いでしょう。
面接官も人です。「面接官と対話する」という気持ちで、落ち着いて話すことを意識してください。

●話し方を良くするおススメの対策
・話す直前に深呼吸をする
・一度自分の声を録音して聞いてみる
・友人同士で面接する側とされる側を疑似体験してみる


 ③話す内容を簡潔にする


見た目、話し方の大切さを理解したら、最後は話す内容です。
みなさんは話したいことを全部話していませんか?
全部話そうとすると結局全部伝わりませんので要注意です。
 
面接で良くある質問
1.自己紹介
2.自己PR
3.志望動機
4.その他質問(企業独自)
 
1つ目の自己紹介の目的は、
あなたがどんな人かを述べ、印象に残すことです。そのため、1分程度で話すことが重要です。


自己紹介の例
○○に所属しております、□□と申します。趣味は△△で▲▲が好きです。
1度決めたことをやり遂げる「粘り強さ」が強みです。よろしくお願い致します。


このくらいのボリュームが良いです。
長すぎると覚えられませんし、面接者も覚えてくれません。
 

2つ目の自己PRの目的は、
あなたは何ができるのかを述べることです。そのため、自己紹介にあった強みの部分を深堀りして話すと良いでしょう。


自己PRの例
10歳から始めた●●で、全国大会優勝を目標に掲げ取り組んだ結果、昨年優勝することができました。つらいことでも乗り越えた経験から精神的にも成長できました。御社でもその強みを生かして、目標を成し遂げられる人材となり貢献していきたいと思っております。 


自己紹介とのつながりもあり、自分自身をアピールできていますよね。
面接で受からない人は、ここの関連性が非常に低いです。
受かる人というのは、自己紹介と自己PRに強い関連性を持たせており、面接官の興味を惹くのがとても上手です。
 
3つ目の志望動機以降は後半戦の話になるので簡単に。
要は、数ある企業の中でなぜその企業なのかの理由です。
その企業や、業界に興味をもったきっかけや感じていること、実現したい自分の働き方や将来像などについて述べることで、あなたの価値観を伝えることが大切です。


志望動機の例
御社の商品○○を初めて購入した時、感動を覚えました。商品のコンセプトやデザイン、こだわりが伝わり、世の中にもっと広めたいと思いました。商品を広める過程において、日々学び、成長することで、御社に貢献できると考えております。 


商品に対する関心、知識のほかにも、自身がどう関わっていくのかといった点がありますね。また自己紹介にもあった「粘り強さ」と、「日々学び成長する」とが一貫していることが伝わると思います。
 
後半戦も随時書いていきます。